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公民館じょいんとプロジェクト
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平尾公民館では、3回シリーズで、各回とも共働先が入れ替わりながら、若い世代を対象とした企画を行います。(プログラムの詳細のリンク)同公民館のある校区は、単身者も多く住んでいるため、校区に住んでいるうちに、もっと地域の良いところを知っていただきたいという公民館側の願いがあり、1回目=星空観察、2回目=カメラ撮影まちあるきワークショップ、3回目=近隣の日本庭園探訪という企画に至りました。

第3回目は、近隣にある「松風園(しょうふうえん)」という日本庭園風の公園にお出かけし、抹茶をいただきつつ、平尾の歴史に精通された方にお話をお聞きしました。

以下は3回目のレポートです。

③9/28(日)14時~16 時「アフタヌーンティー~日本庭園×抹茶で一服」

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さわやかな風とともにキンモクセイが香る昼下がり、3回目のプログラムがスタート。
いったん平尾公民館に集合した後、公民館より歩いて3分程度の「松風園」へお出かけしました。
同園のご担当から、ご説明をいただきつつ、園内ツアーへ。
松風園の公式WEBへのリンクです。

 

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ここはもともと、個人所有の茶室付邸宅だったそうですが、今では福岡市が管理する公園として運営されています。ご担当曰く、最近はアジア圏の外国人の団体客も度々訪ねられているそうで、特に茶室の見学は喜ばれているとのこと。
前回学んだ、写真を撮るコツも思い出しつつ、写真を撮りながら歩きました。

 

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建物はもとより、灯籠一つ一つにも、細工が施されています。茶室に入るまで待ち合わせるための東屋(あずまや/写真右)も、緊張をほぐし会話しやすい状況を作り出すために、各々の着席位置を、正面同士で向き合うのではなく、少しずらす形にされているとのこと。細かなもてなしの工夫に、感心しきりでした。

 

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茶室までの順路に、縄でまかれた石「置石」(写真左)がある場合、その方向では進まないようにという誘導や制限の意味があるそうです。
茶室に隣接する広間は、壁が黒く、由緒正しいものほどこうしたしつらえになっているとのことでした。


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こちらは、茶室「松風庵」。4畳半以下の茶室を、「庵(あん)」と呼ぶということも教えてくださいました。特に外国人の方は、にじり口(写真左)から入るのを喜ばれるそうです。水屋(写真中)も本格的です。

 

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別室に移って、アフタヌーンティータイムへ。お菓子と懐紙、とてもかわいらしいですね!先日、観月会を催された際に使われたものだそうです。

 

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ここで、メインゲストである、平尾よかとこ探索隊ナビゲーター・平尾望東会会長の志間 久宣(しま ひさよし)さんに登場いただき、これまでの平尾の変遷について、ご自身の戦災も含めた体験も交えながらお話いただきました。80年近く前にここで生まれ、学生〜社会人の間はいったん離れたものの、再び生家に戻ってこられ、町内会会長や平尾小学校同窓会会長もされている方です。
右の写真は、福岡市水道局で保管されていた戦後の平尾(真ん中は浄水通)の写真。おそらく昭和29年頃とのことでした。

平尾のエリア、今は高級住宅地というイメージが先立ちますが、昔はうっそうとしていたそうです。また、戦時中は、兵舎が複数あったため空襲の標的になったことや、戦後に浄水池が建設されたものの、福岡市の人口増加に伴い閉鎖(南区に新設)となり跡地は福岡市植物園になったことなど、今に生きる私たちがなかなか知り得ないようなエピソードをたくさん教えてくださいました。

 

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趣のある空間で、平尾の歴史に思いをめぐらせることができました。

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その後、公民館に戻って、お茶をいただきつつ、終わりに、館長から「普段から、公民館に若い世代の参加をという思いを抱いていましたたが、今回のプロジェクトで、若い方々に参加いただき、嬉しく思います。公民館は、みんなにとって、楽しい場であるべきと考えていますので、今後もぜひ公民館の事業に参加いただき、ひいては平尾のまちづくりにも関心や参加をいただければと願っています。」という熱いメッセージをいただきました。また、お土産として、平尾の歴史をまとめた冊子もいただきました。

いったん閉会し、その後も、お時間のある方々が残って、コーヒーを片手に茶話会を持ちました。参加者からは、「ユニークでオシャレな企画なので、情報を見てすぐさま惹き付けられました。」とか、「公民館がいつも鍵がかかっておらず、誰でも出入り可能な場所であることに驚きました。」といった嬉しい言葉も聞かれました。

 

これにて、平尾公民館での3回シリーズのプログラムが完結となりました。星空観察、カメラでまちあるき、近隣の日本庭園で歴史文化に触れる…と、各回とも、さまざまな切り口で、さまざまな方々と共働しながら実施しました。そのお陰で、それぞれに関心ある若い世代にご参加いただくことができました。
幅広いジャンルでの活動が可能な公民館でのこうした機会をきっかけに、今後もいろんな世代が参加されたり、時には自ら企画する側となったりしながら、地域のつながりや魅力が豊かになっていけばいいですね。